サプリメント

青汁

「うーん、まずい!もう1杯!」のコマーシャルで有名になった青汁ですが、どれほどまずいものか飲んでみたい、と興味を持たせた意味ではあのコマーシャルも成功だったのではないでしょうか。
葉っぱをすりおろしたようなドロドロとした舌触りが苦手、あの青臭さは鼻をつまんで飲んでも隠せない、などやはり味や食感に関してはあまりよい印象はなかったようです。
今では飲みにくさを改善するためいろいろな工夫が凝らされて、錠剤の青汁サプリメントも発売されています。
普段の食事に足りない栄養を補うのがサプリメントの役割なので、野菜不足を感じたらこれらを利用するのもひとつの方法だと思います。

 

青汁の原料と言えばケールが有名です。
ケールは大きな葉が特徴で、1枚が200gもあるそうです。
キャベツの葉のおよそ4倍もの大きさです。
ケールにはビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ミネラル、食物繊維、タンパク質などが豊富に含まれ、中でもカルシウムの多さは特筆すべき点です。
ケール100g中に含まれるカルシウムは牛乳1杯に含まれるカルシウムに匹敵する量だそうです。

 

現在、青汁の原料としてケール以外にもいろいろなものが使われていますので、少し紹介したいと思います。
●大麦若葉
 イネ科の植物で、麦芽はビールに使われ、若葉は青汁に利用されます。
 比較的、飲みやすい青汁と言われています。
●明日葉
 せり科の植物で、温暖な地域に自生します。
 生活習慣病の予防に効果的と言われるカルコン誘導体を含み、またビタミンB12の量も多いです。
●桑の葉
 クワ科の植物で、ビタミンB1、カロテンなどを含みます。
 血糖値をコントロールする働きがあると言われます。

クエン酸

クエン酸と聞いただけで口の中に唾液がじわーっと溜まってきそうな感じがしませんか。
クエン酸はレモンや梅干し、酢などに含まれる成分で、さわやかな酸味が特徴です。

 

私たちのからだの中でのクエン酸のおもな働きは、疲労回復、疲労予防です。
体内でエネルギーを生産し、老廃物を燃やす過程でクエン酸は中心的な役割を果たしています。
その過程が正常に機能していれば、疲労物質とも言われる乳酸が体内にたまりにくくなり、体内のブドウ糖を効率よく燃焼させることができます。

 

またクエン酸は鉄や亜鉛、カルシウムなどの金属とくっつくと水に溶けやすくなり、ミネラルの吸収を高めてくれます。
小魚の南蛮漬けでは魚のカルシウム+酢のクエン酸が一緒になることでカルシウムの吸収をよくなる、など、普段の食生活の中でも活用されている作用です。
クエン酸は水に溶けやすい性質を持っていますが、熱には弱いので、調理の際には気をつけてください。

 

またクエン酸は弱酸性を示すため、食用だけでなく掃除にもよく使われています。
ポットの洗浄などに有効で、満水にしたポットにクエン酸を50gほど加えて1時間通電し、あとは軽く洗い流せばOKです。
製菓材料やサプリメントに含まれるクエン酸も、掃除に使うクエン酸も基本的には同じものですが、サプリメントには甘味料やその他の栄養素が入っている場合もあるので、掃除に使うときはサプリメントのクエン酸は使わない方がよいでしょう。
掃除には日本薬局方クエン酸がよいと思います。

 

アントシアニン

目に良いサプリメントとしてブルーベリーやアントシアニンの名のつく商品がいろいろ出ています。
ブルーベリーの皮に含まれる青むらさき色のアントシアニンという成分に、視力回復や目の健康維持に役立つ作用があるとされているのです。
アントシアニンは、目の網膜にある細い血管を丈夫にして血液の流れをよくすることで、目のすみずみまで酸素や栄養分を行き渡らせ、目の働きを活性化させるといわれています。
目のピント調節の働きを回復させ、疲れによる目のかすみやちらつきを改善させるとも言われています。
また暗いところでの視力に関与しているロドプシンの合成を促進するとも考えられています。
仕事で長い時間パソコンの画面を見続けている人など、目を酷使している人にはアントシアニンのサプリメントが有効かもしれませんね。

 

アントシアニンはブルーベリー以外にも、ぶどうやいちご、さくらんぼ、紫キャベツ、紅芋、赤しそなど、あざやかな色彩を持つ野菜や果物に含まれています。
これらの植物がアントシアニン色素を持っているのは、紫外線による刺激から自分の身を守るためだろうと考えられています。
アントシアニンはポリフェノールの一種であり、抗酸化作用を持っているのです。
ポリフェノールの作用が話題になり、赤ワインがたくさん売れた時期もありましたね。
お茶のカテキン、そばのルチン、大豆イソフラボンなどもポリフェノールの仲間です。
植物も生きていくためにすばらしい力を秘めているのですね。

 

 

ガルシニア

ドラッグストアなどのサプリメントコーナーやダイエット関連商品コーナーでよく見かけるガルシニア。
燃焼系のサプリメントとして人気のある成分です。

 

普段、私たちが食事から摂った炭水化物は体内でブドウ糖に分解され、細胞内のクエン酸回路というものを経てエネルギーとなります。
しかしエネルギー消費量が少ないときや糖分を摂り過ぎたときは、ブドウ糖はクエン酸に変換され、さらに酵素の働きにより脂肪となってしまいます。
ガルシニアに含まれる酸味成分は、クエン酸よりもこの酵素と結びつきやすい性質を持っているため、酵素と結びついてその働きを邪魔し、結果として脂肪の生成が抑えられるというわけです。
しかし、今と同じ生活のまま、ガルシニアのサプリメントを飲むだけでは、ダイエット効果は期待できないでしょう。

 

太ったり痩せたりするのは、摂取したエネルギーと消費したエネルギーの差で決まります。
摂取エネルギーが多ければ脂肪としてからだに蓄えられ、消費エネルギーが多ければ、体脂肪がエネルギーとして使われて痩せる、というわけです。
食事を減らせば摂取エネルギーが減りますから、とりあえず体重は減っていくでしょう。
しかし過度な食事制限は、生命の維持に関わってくる栄養素まで不足させてしまいます。
結局、食べる量を適度に減らしつつ、運動量を増やしていく、これがダイエット成功の鍵と言えます。
そのように生活習慣を見直した上で、運動効率を上げるためにガルシニアを使うというのが賢明でしょう。