サプリメント

センナ

センナという植物をご存知でしょうか。
薬局やドラッグストアでセンナ茶とか便秘改善のためのサプリメントとして「センナ」の名前を見たことがある人も多いかと思います。
特にセンナ茶は便秘コーナーではなく健康茶コーナーに並んでいることもあり、便秘と無縁の人もお目にかかる機会があるわけです。

 

センナは便秘を改善するお茶として日本でも古くから用いられてきました。
日本ではセンナの葉と果実は医薬品に分類され、お茶やサプリメントに利用できるのは茎の部分だけとされています。
そのため、効果を上げるために葉や果実を混ぜたサプリメントなどは違法商品となります。

 

センナの有効成分は、腸内細菌の働きで大腸を刺激する物質となり、それによって排便を促します。
植物由来成分と聞くと、いかにも作用はおだやかでからだにもやさしいイメージがありますが、センナの作用は決して弱いものではありません。
センナを飲んだあと、激しい腹痛や下痢を起こすこともあります。
長期にわたってセンナを飲み続け、慢性的な下痢の状態が続けば、体内のカリウムが失われて筋肉に力が入らなくなり、不整脈が起こることもあります。
一般にきちんとしたセンナ茶であれば、含まれる有効成分も副作用の心配のない範囲の量ですが、個人差や体調により作用が強く出る場合もあります。

 

便秘でもないのに「便秘になるのが怖くて・・・」とセンナ茶やサプリメントを飲む人もいます。
ダイエットなど必要のないくらいほっそりしている人までが「太るのが怖い」とダイエット関連商品を購入したりしています。
しかし一番大切なのはバランスのよい食事と適度な運動で健康的にお通じを整えることです。
便秘薬を飲むほどではないけど便が出にくい・・・センナ茶はそんなときに試してみる程度に留めておくのがよいと思います。

 

乳酸菌

お腹の調子を整えることでよく知られている乳酸菌。
毎日の健康なお通じのために欠かさず摂りたいけれど、実はヨーグルトなどの乳製品が苦手、という人はサプリメントを利用するのもよいですね。
しかし乳酸菌というとどうしてもヨーグルトや乳酸菌飲料のイメージがありますが、しば漬けやキムチなどのお漬物や味噌、しょうゆにも乳酸菌は含まれています。
よく知られているのはビフィズス菌ですが、このほかにもスーパーの乳製品売り場やサプリメントコーナーで見かけるヤクルト菌、LG21、ラブレ菌、KW乳酸菌、カルピス菌なども乳酸菌の仲間です。

 

乳酸菌の作用としてまず浮かぶのがお腹の調子を整えることですが、これは便秘の改善だけでなく下痢の症状にも有効なのです。
乳酸菌が生きて腸に届くと、乳酸菌はそこで乳酸を作り、腸内を弱酸性に保ちます。
弱酸性の状態は、善玉菌にとっては過ごしやすく、悪玉菌にとっては居心地が悪い状態になります。
そして悪玉菌が徐々に減ってゆき、腸内細菌のバランスがよくなっていくのです。
腸内環境を整えることによって、気持ちのよい排便を促すことができます。
固すぎる便はやわらかく、やわらか過ぎる便は適度な固さに調節してくれます。
もし原因のわからない下痢の時に強い下痢止め薬を飲むのなら、まず乳酸菌を摂取して様子を見る方がよい場合もあります。
また便秘薬が手放せないという人も、乳酸菌を一緒に摂ることで排便がらくになることがあります。

ヒアルロン酸

お肌の調子を気にしている女性なら、ヒアルロン酸を含んだ商品を使っているかもしれませんね。
一般的には肌に潤いを与える成分として知られているヒアルロン酸ですが、からだのあらゆる部分に存在していて、特に皮膚、関節、目に多く含まれています。
そのため、肌に関わる商品だけでなく、ドライアイ対策の目薬にもヒアルロン酸は用いられています。
ヒアルロン酸は目においては、丸い目の形と眼球の弾力性を保つ役割を担っています。
目の表面の水分蒸発を防ぐほか、角膜についた傷を治す手助けをします。

 

ヒアルロン酸のもっともすぐれた作用というのはやはりその保水力でしょう。
1gのヒアルロン酸で、なんと6リットルもの水を保持できると言われています。
水溶液は無色透明でネバネバして、トロッとしています。
このような性質のヒアルロン酸は皮膚の真皮部分に多く含まれ、皮膚内の水分量を一定に保ち、肌に張りと潤いを与えてくれます。
しかしながら、そのすぐれた保水力を持つヒアルロン酸も、年齢を重ねるごとに減少してしまいます。
そのため、ヒアルロン酸を配合したパックや化粧水で外から補って、肌のたるみやしわの出現を少しでも遅らせようと女性は努力するのです。

 

そういえば、ヒアルロン酸関連の化粧品はよく見かけるのに、飲むタイプのサプリメントは意外と少ないことに気付きませんか?
これまではヒアルロン酸は分子量が大きく、口から摂取しても吸収されにくく効果が期待できないとされてきたためです。
しかし最近、吸収されやすい工夫を施した商品なども出始めているようです。
医薬品としての有用性は認められているヒアルロン酸ですが、サプリメントとして飲んだ時の効果は未知数といったところでしょうか。