サプリメント

ビタミンA

「最近、目が疲れているな」「肌が荒れてきた」など医者にかかるほどでもないけれど改善したい症状がある場合、サプリメントを飲んで様子を見ようという人もいると思います。
目や皮膚に関する症状、具体的には光をまぶしく感じ暗いところで視点が合いづらい、目が乾く、髪がぱさつく、肌がかさつく、爪がもろくなってきた、などの症状があらわれたときは、ビタミンAが不足していると考えられます。

 

目の網膜にあるロドプシンという物質の主成分がビタミンAで、光の明暗や色を識別する働きがあります。
また皮膚や内臓の上皮組織を生成し、粘膜を健康に保つ働きをするのもビタミンAです。
そのため、ビタミンAが不足すると上皮組織の表面が固く潤いのない状態になってしまいます。
ビタミンA不足が消化器系まで至ってしまうと慢性の下痢や、気管に至ると風邪を引きやすくなります。
また粘膜は病原菌を体に入れないよう阻止する役割も果たしているので、ビタミンAが不足して上皮組織が良好に保たれていないとガン発生のリスクも高まってしまいます。
目の健康、皮膚の健康、またガンを予防するためにも、ビタミンAが不足しないよう心がけたいものです。

 

ビタミンAはサプリメントに頼らず食品からも摂りやすい栄養素です。
一日に必要な所要量は、うなぎの蒲焼(1/2串)や豚レバー(45g)、にんじん(1/5本)を摂取することで満たされます。
ビタミンAには動物性食品に含まれるレチノールと、緑黄色野菜に含まれるβカロチンとがありますが、脂溶性のレチノールは過剰に摂取すると気分が悪くなることがあります。
水溶性のβカロチンは過剰摂取の心配はありません。
どちらかに偏ることなく、レチノールもβカロチンもバランスよく摂ることが大切です。

ビタミンB群

ビタミン系のサプリメントにマルチビタミンとか総合ビタミン剤というものがありますが、聞いたことや飲んだことがありますか?
ビタミンにはA、B、C、D、E、Kとたくさんの種類があり、中でもビタミンBはB1、B2、B6、B12といくつかに分かれています。
ここではこのビタミンB群について、説明したいと思います。

 

●ビタミンB1
 炭水化物の代謝に関与し、エネルギーを生み出すビタミンと言われています。
 筋肉や神経の働きを維持するという重要な役割を持っていますので、ビタミンB1が不足すると疲れやすく、なかなか疲れがとれなくなってしまいます。
 ビタミンB1は、ニンニクやニラなどに含まれるアリシンという成分と一緒になると、吸収されやすいアリチアミンという万能成分に変わります。
 なので、ビタミンB1の豊富な豚肉とネギやニンニク、ニラなどを一緒に調理すると、元気の出るメニューが出来上がります。
 餃子がスタミナ料理である、というのもうなずけますね。

 

●ビタミンB2
 皮膚や粘膜の健康を保つビタミンで、不足すると、口内炎や舌炎ができやすくなるのはよく知られた話かもしれません。
 口内炎や肌荒れでビタミン系のサプリメントを飲んでいたら症状が改善した、という話もよく聞きませんか。
 黄色いビタミンで、このサプリメントを飲むと、尿が濃い黄色になることもあります。

 

●ビタミンB6
 タンパク質の代謝を手助けするビタミンで、髪の毛や皮膚、粘膜を健康に保つ働きをしています。
 不足すると、B2と同じように口内炎や口角炎、肌荒れ、そして手足のしびれなども起こることがあります。
 B2やB6が不足しているときは、大抵他のビタミンも不足していることが多いものです。
 サプリメントを選ぶときにはビタミンB群として販売されているものを選ぶとよいでしょう。

 

●ビタミンB12
 赤いビタミン、と呼ばれるB12は、葉酸と一緒に働いて血液を造る働きを促進します。
 ビタミンB12は動物性の食品にしか含まれていないため、ベジタリアンの人には不足しがちです。
 またアルコールやたばこ、コーヒーの摂取量が多い人も、吸収率が悪くなる傾向にあります。
 ビタミンB12が不足してくると、倦怠感、めまい、手足のしびれなどをもたらすことがあります。

 

このほか、ビタミンB群には葉酸やナイアシンなども含まれます。