ひざの痛み

痛みに負けずに動かそう

人間、五体満足どこにも問題なしという状態でいられる時間というのは、そうは長くないというのが実状ですね。
生きていれば、どこかしらにトラブルを抱えるものです。
そして、そのトラブルが多い箇所というのが、膝なのです。

 

実際、これだけ細い部分に体重のほとんどが乗るわけですから、痛まないほうが不自然なくらいです。
特に、高齢になってくると、膝が痛みを持つ理由はかなり増えてきます。
もちろん、それらに対処する上では、その原因を追究し、対処法を検討するのが一番です。
ですが、そう簡単にそれができるとは限りません。
そこで、どんな痛みに対しても、ある程度通用する対処法を紹介していきます。

 

まずは、動かす事です。
膝が少々痛くても、それに耐えながら動かすという事は、かなり重要です。
怪我であれば、患部は動かさずに病院へ行くというのがセオリーですが、慢性的な痛みの場合は、むしろある程度動かした方がいいのです。
というのも、膝の痛みの原因の多くは、血行不良やリンパの循環の不全だからです。

 

痛いからといって動かさないと悪化してしまい、変形性膝関節症が進行したり、関節稼動域が極端に狭まったりします。
お年寄りの膝の痛みの悪化原因は、これが一番多いのです。
もちろん、激しい運動はいけませんから、ストレッチを行うのが一番でしょう。
ゆっくり、少しずつ屈伸し、時間をかけて膝関節を動かしてあげると、徐々に改善の方向に向かう可能性は十分あります。
ただし、痛みがひどい場合は、あえて行わないようにしましょう。

膝の痛みにはダイエットが有効

人間の体重を支える膝という器官には、常に大きな負荷が掛かっています。
当然、その負荷は体重に比例するわけですから、体重が重ければ重いだけ、膝への負担は増すことになります。
よって、慢性的な膝の痛みを抱えている人は、体重を減らす、すなわちダイエットをする事で、膝の痛みを軽減する事が可能となります。
これに関しては、肥満体質の人はもちろん、肥満でない人に関しても有効です。
体重が少なければその分だけ膝への負担は和らぐからです。

 

注意しなければならないのは、ダイエットの過程で膝に負担をかけないようにする事です。
というのも、ダイエットというのは通常、エクササイズなどの運動と食事制限を中心に行いますよね。
エクササイズは結構体を動かすので、膝の負担になりやすいのです。
特に、初期段階では体重が結構ある中で激しい動きをしなくてはならないので、そこで膝に大きな負荷がかかり、状態を悪化させる可能性があるのです。
そうなると、まさに元の木阿弥。
せっかくダイエットをする意味がありません。

 

食事制限にしても、それをやりすぎて栄養が足らなくなってしまっては、膝にもよくはありません。
当然ですが、膝という器官は骨や血液など、栄養素によって形成されている器官です。
それらが不足すれば、膝にも、そして身体全体にも決してよくはないのです。

 

お勧めのダイエットは、ストレッチです。
ヨガのような、ゆっくりと時間をかけて行うダイエットであれば、足に負担をかけずに痩せられます。
ただし、ヨガは無理な体勢をとることもあるので、足に負担が掛からないポーズを選択しましょう。

 

膝の痛みを靴で解消

人体というのは、色々な繋がりがあります。
そのつながりを利用して、例えばツボを押すマッサージなどが行われている事は、結構有名ですね。
掌の一箇所を押す事で、胃腸がよくなるとか、頭のある部分を押して足を治すとか、直接つながりがなさそうな所を刺激する事で治療を行うという方法は、既に確立されています。

 

その一方で、悪い方向に関しても、そういった繋がりがあります。
膝の痛みに関してもそうですね。
痛みがあるのは膝なのに、本当に悪いのは別のところにあるという事は、結構よくある事です。
例えば、靴が原因で膝が痛くなるケースもあります。
靴を履いているのは足であって膝ではないのですが、その靴のサイズが合っていなくて窮屈だったり、しっかりバランスの取れた物でなかったりした場合、膝を痛めてしまう要因となり得るのです。
体重が上手く逃がせず、膝に集中したり、足への圧迫が足全体の血液やリンパの流れを悪くしたりするのが、主な原因ですね。
つまり、靴の選択を間違えると、膝が痛くなる可能性は科学的に証明されているのです。

 

よって、まだ若く、思い当たる理由もないのに急に膝が痛くなった人は、自分の靴が足に合っているかどうかを確認しましょう。
最近は、デザイン重視の靴が多く、そういった靴の中には健康を害する形状の物も少なからず存在しています。
そういった靴を履いていると、外反母趾になり、さらには膝の慢性的な痛みの原因となるのです。

 

問題は、靴が原因と気がつくかどうかの一点ですね。
気がつけば、変えるのはとても簡単です。
しっかり足にフィットする靴に変えれば、それで解決ですから。

 

日常生活を改善しよう

膝の痛みを解消する為の方法として、一番多くの原因に対応できるのは、日常生活の改善ですね。
規則正しい生活をすることが、どんな体調不良に対しても最大の薬となります。
それは、膝の痛みであっても例外ではありません。

 

睡眠を十分とり、栄養をしっかり補給し、必要な水分を確保し、適度に運動し、適度に歩き回り、適度に休む。
こういう、ちゃんとした生活習慣を確保すれば、自ずと体調の悪化は防げます。

 

膝の痛みの場合は、日常生活の中で無理な体勢をしている事が知らず知らずのうちに原因を担っていることが結構あります。
自堕落な生活の中で、足の踏み場もない部屋で寝泊りしていると、休む時の体勢に無理が生じたりしますよね。
そういった部分をなくしていくのが、膝の痛みをなくす、あるいは予防する最初の対処法なのです。

 

また、かなり上の階のアパートやマンションに住んでいて、エレベーターもなく、毎日階段を上り下りしなくてはならない環境にいる人は、膝にサポーターをつける事をお勧めします。
階段の上り下りは、健康にはいいのですが、膝にはよくないのです。
サポーターを付けておくと、膝へのショックをちょっとでも和らげる事ができます。
適度に圧迫し、稼動を制限してくれますし、疲労蓄積を軽減する役割も担ってくれます。

 

また、健全な生活を送る事で、体重増加を防ぐことにもなります。
膝にとって体重は敵です。
少しでも減らしておく為には、規則正しい生活が一番です。