ひざの痛み

膝の痛みと日常生活

膝という部位は、よく痛みを発症します。
人間の身体では、腰と膝がよく痛みを持つ部位ですね。
それはやはり、身体を支えるという役割ゆえに、かかる負荷が強いためです。

 

膝が痛む理由は様々ですが、その痛みの種類というのもいくつかあり、チクッと鋭く痛むケースもあれば、シクシクと鈍く痛むケースもあります。
また、短期間痛み、その後回復してまた痛むというパターンや、小さい痛みがずっと続くというパターンもあります。
そして、これらの痛みの種類によって、日常生活の送り方も変わってきます。

 

膝の痛みは、比較的多くの人が経験するものなので、あまり病院にいくという対象にはなりにくいというのが実情です。
その為、常に膝の痛みを抱えながら日常生活を送っているという人はかなり多いのではないでしょうか。
しかし、実際にはそれは時に非常に危険な状態を生み出してしまうことにつながります。

 

膝の痛みはいろいろな理由がありますが、その中には放置しておいても問題のない理由と、そうではない理由があります。
例えば成長期に人は膝が痛くなるものですが、その痛みに関しては、特に病院へ行く必要はありません。
ですが、いくら成長期の子供であっても、その痛みが成長期によるものという断定はできません。
もしかしたら、病気による痛みかもしれません。
にもかかわらず、勝手に判断し、そのまま放置していると、取り返しのつかないことになります。

 

そうならない為には、痛みの質をしっかりと検証し、判断する必要があります。

 

膝の痛みの主な原因

人体の中でも、特に痛みを抱える機会が多いと言われている膝ですが、実際その原因となる事項は多いようです。
人間の身体というものは、常にどこかしらに負荷がかかっているものです。
特に、作業をする場合は、その体重が大きな負荷となり、それを支える下半身は疲労することになります。
従って、人間の身体で最も負荷がかかる膝に痛みが生じるのは、自然の摂理と言えるでしょう。
ただ、こういった日常の負荷だけが原因ではありません。
実に様々な傷みが膝を襲います。

 

膝の痛みは大きく分けると、6つの原因があると言われます。
『加齢』、『成長期』、『怪我』、『過負荷』、『病気』、『体重増加』の6つです。
このうち、最初の二つ、加齢と成長期に関しては年齢の問題です。
ただ、前者と後者ではかなり大きな違いがあります。
成長期による痛みはいずれなくなるので、よほどひどい痛みでなければ病院へ行く必要はありません。

 

しかし、加齢による痛みの場合は、逆に痛みがなくなることはありません。
その為、病院に行っても無駄と考える人が多いようですが、これは誤りで、病院に行く事で痛みを緩和する方法を教えてもらう事ができるかもしれないのです。
同じ痛みでも、適切な処方によって緩和された痛みと、野放し状態の痛みとでは、その度合いがまったく違います。
可能ならば、年配の方は病院に行って医師に相談をしましょう。

 

怪我や病気に関しては、言われるまでもないでしょうが、病院へ行かないといけません。
ただ、病気に関しては、自分がそうだと気がつかないケースもかなりあるので注意が必要です。

 

加齢と膝の痛み

現在の高齢化社会において、加齢による膝の痛みはひとつの社会問題といえます。
膝の痛みを抱えている高齢者の方はかなりの数に上り、それによって歩行が困難となり、二階建て以上の建物への移動が難しくなったり、長距離の歩行が困難になったりして、徐々に外出をしないようになり、寝たきりになっていくという現象があちこちの地域で見られます。
膝がいかに人間の活動を支えているかがわかる事例ですね。

 

加齢による膝の痛みは、ある意味仕方のないものです。
長年体重を支えていくと、人間の膝の軟骨や関節包、滑膜といった部分がすり減っていき、クッションの役割を果たせなくなるのです。
骨と骨の間を包み込むようにして継ぎ目の摩擦を抑えている関節包がすり減っていくと、骨同士がこすれるようになり、ひどい激痛を襲います。
こうやって、人はどんどん痛みを抱えていくのです。

 

ですが、諦めてばかりでは解決しません。
すり減った関節包や滑膜は残念ながら増強できませんが、それ以上の痛みの進行を抑える事は可能ですし、状況によっては大きな緩和が可能です。
特に、こういった加齢による痛みは、病気による膝の変形の温床となっているので、早めに緩和させる事が重要となっています。
早期発見、早期治療が大切という事です。

 

高齢者の方は、膝の痛みをあまり我慢せず、なるべく早く病院へ行って診てもらう事をお勧めします。
そこで、日常をどうやって過ごせば膝の痛みを和らげる事ができるか、病気にならずに済むかを学ぶ事で、新しい道が開けるのです。