ひざの痛み

身体を支える器官

人間の身体は、様々な器官によって支えられています。
その支えがなければ、基本的に二足歩行はできません。
二足歩行は人間へと進化した大きな第一歩ですから、人間の進化は支えの進化から生まれたと言っても過言ではないでしょう。

 

そんな人間の身体を支える器官は、腰より下、つまりは下半身ということになります。
その中でも、特に『腰』と『膝』が担う役割というのは、非常に大きいですね。
腰は下半身と上半身をつなぐ架け橋ですし、膝は人間の体重の大半を支える器官です。
腰自体の重さも、膝が支えています。
膝がなければ、人間はまず長時間立つこともできないでしょう。

 

こういった支える働きを担っている器官は、単に強く大きな骨があるというだけではありません。
特に膝は、頑丈というわけではありません。
では、どうやって人間の体重を支えているのでしょう。
その秘密は、構造にあります。

 

膝は、骨や筋肉組織だけでなく、軟骨や半月板、関節包といった器官で構成されています。
これらは、骨と骨の継ぎ目でクッションの役割を果たしており、上体の重さや動きによって生じる負荷を緩和させる役割があるのです。
これによって、人体は理論的にバランスを保っているのです。

 

この膝に痛みが生じると、かなり危険です。
痛みはつまり、膝が正常な状態ではないという信号です。
バランスを司る膝が故障すると、人間は歩行できなくなり、立つ事まで叶わなくなります。
いかに膝が大事な部位か、この事実が何より物語っています。

 

膝の役割と重要性

人間の身体には、それぞれに役割というものがあります。
そしてその役割に沿えるように、それぞれの器官はとてもよくできています。
頭蓋骨は脳みそを守るために硬く頑丈にできていますし、耳は音を効率よく集められるような形状になっています。
これが、人体の神秘。
人間が人間となった、英知の証明と言える進化です。

 

そして、それは当然膝に関してもいえることです。
膝は、人間の身体の構造上、常に強い負荷をかけられる部位です。
二足歩行をする人間の体重は、二本の足に非常に大きな力を加えます。
人間の足は、腕と比較すると3倍の力があるとは言われています。
しかし、決して特別太く大きな骨で形成されているわけではありません。
もし、そんなゴツイ骨で足ができていたら、おそらく歩行時、走行時にかなり不都合が生じるでしょう。
ですから、足を適切な太さにする代わりに、膝という器官によって体重をうまく分散させているのです。

 

この膝という器官は、日常における歩く、走るといった行動時には、それほどその重要性については認識できないかもしれません。
ですが、実際には非常に重要な役割を担っています。
例えば、膝に痛みがある時にあえて長距離歩いてみると、それがわかります。
膝に痛みがあるということでかなり苦労しますが、それだけではなく、全身が異様に疲労するのです。
膝がクッションとしての役割を果たさないと、通常は緩和されるショックが全身に大きなダメージを与え、筋肉が痛むのです。
太ももやふくらはぎはもちろん、上半身も疲労感が漂うことになるでしょう。
膝は、それだけ大きな役割を担う器官なのです。

 

膝と関節の関係

膝という器官は関節のひとつだと思っている方が結構いるようです。
実際、膝と関節はほとんど一体化してはいますが、実際には膝は関節そのものではなく、膝の裏側にあります。
よって、膝と関節は同一のものではありません。
膝は脚中央部の前面部で、その後部に関節があるということになります。

 

ただ、この膝と関節は一蓮托生、一心同体というわけではありませんが、セットのものだと考えても差し支えないでしょう。
膝の役割である体重の支えと分散を、膝関節も同時に担っているからです。
もしも関節がなければ、膝はほとんどその役割を発揮する事ができないでしょう。

 

そういった、体にとって重要な役割を共有している膝と膝関節ですが、同時に厄介な部分も共有しています。
それは、痛みです。
例えば、膝関節に炎症を起こしてしまったとします。
原因は病気や運動のし過ぎなどいくつか考えられますが、こういった状況に陥った場合、人間の身体は不思議な現象を引き起こします。
膝関節ではなく、膝が痛くなってしまうのです。
本来は関節のほうに問題を抱えているにもかかわらず、膝が痛くなってしまうので、痛みの原因の追究に時間がかかるケースがあります。

 

こういった膝と関節の関係は、知っておかないといざという時にビックリしてしまうかもしれません。
膝に痛みが走った時、その原因はいくつか考えられますが、もし他に該当する理由がなければ、関節の負傷や病気についても検討の必要があるでしょう。