ひざの痛み

体重増加で生じる膝の痛み

体重による負荷は、膝が一番大きく受ける外力です。
つまり、この体重が平均よりかなり重い人は、それだけ膝にかかる負担が大きくなるという事になります。
同時に、膝の痛みの大きな要因となるわけです。

 

人間の身体は、上半身や下半身の脂肪がたくさん付いたからといって、骨や靭帯まで頑丈になるわけではありません。
よって、太れば当然膝が痛みを生じますし、下手をすると怪我にもつながります。
肥満体の人が、日常生活の何気ない動作の中で膝を損傷するケースはかなり多く、体重増加は膝の痛みだけでなく、怪我に直結することになります。
かなり危険な状態であることは明らかなのです。

 

近年、メタボ健診が始まった事で、メタボリックシンドロームおよび肥満に対する関心はかなり高まっています。
ですが、その肥満によってもたらされる悪影響は、病気ばかりが取り挙げられ、膝の痛みに関してはさほど関心が寄せられていません。
しかし実際には、膝への負担も非常に大きな悪影響なのです。
極端な話、肥満体の人はうつ伏せで寝転ぶだけでも膝に大きな負荷をかけている事になります。
疲れて屈むだけでも、相当なダメージを与えているのです。
日常からそれほど大きな負荷をかけているとなると、何かのきっかけでそれが爆発するというのは、不思議でも何でもありません。
必然といえます。

 

この体重増加による膝の痛みは、現在かなり問題となっています。
肥満体、隠れ肥満の人が増えているからです。
メタボ健診では、ぜひその事もアドバイスとして欲しいところですね。

 

病気による膝の痛み

人間の身体が痛みを覚える原因は、細かく分けると無限にあります。
しかし、痛みが訴えることはひとつ、健常ではないというシグナルです。
つまり、不健康な状態であるという証を痛みが教えてくれるのです。
そういう意味では、膝という部位は、かなりの頻度で不健康な状態にあるといえます。

 

その中でも特に不健康な状況といえば病気ですね。
膝の痛みの中で一番厄介なのが、この病気による痛みです。
痛み自体は、怪我による痛みの方が大きいでしょう。
ですが、病気の場合は治療をしないとあるいは治療をしても一生そのままという怖いリスクがあります。
何より、怪我のように原因がはっきりしない、自覚しにくいのが厄介です。

 

膝の痛みがあったとしても、それをすぐに病気と特定できる人は、決して多くはないかと思います。
なので、そのまま放置していて、結局完治が不可能な状態にまで悪化させた人がこの世の中には大勢いると思われます。

 

膝の痛みの元となる病気というのは、膝の関節が原因となるケースが多いですね。
特に、中年女性に多く見られる病気として「変形性膝関節症」が挙げられます。
この変形性膝関節症は、決して不治の病ではなく、適切な時期に適切な治療を受ければ、必ず改善されます。
しかし、この病気を自分が患っている事を気づく人は少なく、結果として痛みが慢性化することが多いのです。
そうならないよう、膝が原因不明の痛みを発した場合は、加齢によるものだと決め付けずに病院へ行くようにしましょう。